Q:【00039】不眠症には種類があるのですか
A:大きく分けて3つの種類があります。
一つは、入眠困難です。布団に入ってもなかなか寝付けないのがこのタイプです。布団にはいったあと1時間も寝られなければ体が痛くなってきてつらくなります。早めに治療するのがよいです。
二つ目は中途覚醒です。寝つきは悪くなくても夜中にトイレなどで起きてしまい、そのまま寝られなくなるタイプです。とくに理由もなく目覚めてしまうこともあります。いったん目覚めてもまたすぐに寝られるのならば問題ないのですが、夜中に起きた後なかなか寝られないなら治療したほうがいいです。
3つめは早朝覚醒です。起きようと思ってる時間よりも早く目が覚めてしまいそのまま寝られないタイプです。早朝に目覚めてもお昼間にとくに問題なければいいのですが、日中は眠気を訴えることがあります。早朝覚醒で睡眠時間が足らないことによります。
不眠といってもその症状は様々です。入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒。それらの違いによって処方するお薬も少しずつ変わってきます。
【00040】不眠症はどのように治療したらいいのですか
A:睡眠剤を飲むことと行動療法です。
まずは行動療法について説明します。夜に眠くなるように昼寝はしないことが重要です。ご高齢の方で家にずっといるからといって、お昼間ついうとうとされる方がいます。15分くらいならいいのですが、2時間もお昼寝してしまうと夜眠くなくなります。お昼寝は控えることが重要です。あとは軽く体を動かす、夕方以降はコーヒーを飲まないことも重要です。とくにコーヒーを夕方以降飲まないことは大切で、カフェインの半減期は2~8時間と言われているため、コーヒーを夕食後に飲んだりすると寝られなくなることがよくあります。
コーヒーだけでなく抹茶も意外とカフェインを含んでいるので夕方以降に飲むことはお勧めしません。
次に睡眠剤を飲むことです。不眠は様々な病気の引き金になりやすいです。また認知症のリスクも高まります。睡眠剤を飲んで寝られるのならば、服用を我慢して不眠が続くよりも健康によいです。